新型コロナウイルスで家計はどう変化した?

令和2年4月20日現在、政府は全国に緊急事態宣言を発出し、不要不急の外出の自粛や休業要請を行っています。
全国に発出した緊急事態宣言によって、学校や学童での預かり保育がなくなってしまったという方もいるのではないでしょうか。
現状では休業要請によって「今現在待機中」「休業中」という働く主婦も少なくありません。

今回は「新型コロナウイルス感染拡大による家計の影響」に関するアンケートを実施しました。
アンケートを行った当時と現状では状況が変化していますが、その当時のことを踏まえご覧ください。

「新型コロナウイルス感染拡大による家計の影響」

【調査概要】


コロナウイルスの影響で買い物行動に変化あり

「買いだめはNG」「買い物も自粛して」「買い物は不要不急の外出ではない」などいろいろな言葉を耳にしたのではないでしょうか。新型コロナウイルスの影響で、買い物行動に変化があったかを質問したところ、ほぼ半数の人が「買い物行動に変化あり」と答えています。

ここで、買い物動向を質問したところ、レトルト食品や冷凍食品など保存性が高い食品を「いつもより多めに購入した」という声が多くみられました。その反面「いつもより多めに購入したいが買えない」という商品も。筆者が住む地域では、レトルトやパスタなどは購入制限がかけられています。4月下旬に入ってやっと品ぞろえが落ち着いてきたという感があります。

学校が休校になったので、昼食やおやつは、普段より食材が多く必要になった(40代女性)
子どもが家にいるので、お菓子やジュースの購入が増えた(40代女性)

このように、休校中の子供むけの食品を多く買う傾向になったという声が多くみられました。

常備していなかったレトルト食品などの保存食品を買った(40代女性)
米も1袋は常に在庫として置くようになった(50代女性)

「お家で内食」が常となったために、ストック買いの傾向も見られます。家族が常に家にいると、おなかを満たすための食事作りが常になります。また外出を控えることを考慮して、買い物の回数を減らすべくストック買いをするという考えもあるでしょう。

マスク類は買えない現状

家族の命を守るための対策として、マスクや消毒用アルコールなどを準備したいという声も高まっています。「手洗いうがい」を補完する形で準備したいけれど、これらの品物はなかなか購入できないという声があります。トイレットペーパーの流通はほぼ落ち着き、誰もが気軽に買えるようになりましたが、マスクや消毒用アルコールは4月下旬の今になっても品薄状態が続いています。

マスク、消毒用アルコールなどは購入したいが買えていない。ウェットティッシュも手に入りにくい(50代女性)

除菌をうたったウェットティッシュもなかなか手に入りませんね。

マスクの市販品は、購入不可能なので、手作りマスクを使用(60代女性)

このように、マスクの入手が難しいことから手作りマスクを使用している人も増えています。今ではインターネットなどでも手作りマスクの作り方が紹介されているので、参考にしている人も見られます。

中には、必要に迫られて高額のマスクを購入している人も見受けられました。

トイレットペーパーは特売の機会が少ない

今回のアンケートを通じて「トイレットペーパーは割高」「特売がない」というように価格の高騰を感じているという声も散見されました。流通量は落ち着いても、なかなかかつてのように特売価格での販売には戻っていない現状にあります。

トイレットペーパーにかかわらず「密になる、混雑する」といった理由から特売自体をやめている店もありますし、チラシを新聞に入れないお店も増えています。


家計の支出は「増えた」

学校の休校が始まってから1ヶ月ほど経過したときに行ったアンケートでは、35%近くの人が「増えた」と回答しています。まだ半数の人が「変わりない」と回答しています。

状況は4月に入ってから一変していますので、状況が変わっている人もいるかもしれません。

支出が増えたと感じる費目別に質問したところ、食費や光熱費は増えたと回答する声が多くみられました。日中家族がいると、暖房やトイレ、ゲームなどで水道光熱費が増えたと感じるでしょう。また、食事もそうですよね。

レジャーや娯楽は減った

食費や光熱費といった部分は増えましたが、娯楽や外食、交通費といったところは支出が減ったという結果が得られました。「#STAY_HOME」「#お家で過ごそう」というハッシュタグが増えていますし、アンケート当時では、まだまだ多くはありませんでしたが、時差出勤もしくは自宅待機をしている働く人がいることも反映されています。

外食やレジャーが減ったが、日用品などの備蓄への出費がかさんでいるから増えていると思う(50代女性)
ほとんど家で食べるので食費は増加傾向。トイレットペーパーや除菌シートなど、日用品の購入費が増加(40代女性)

収支に関しては、日用品や食費で「むしろ支出増」と感じている声も多くありました。


乗り越えるための試練が厳しい

政府は給付金という形で国民一人当たりに現金を支給する方針を固めました。詳細はまだ確定されておらず、今後の続報が待たれるところです。一方で世界的に感染者が急増中で、緊急事態宣言の効果が得られるには、もう少しだけ時間が必要だという見解も示されています。

この難局を乗り越えるための試練が「今」と言われていますが、なかなか厳しくて心が折れそうな毎日が続きます。子育て中の働くお母さんの場合、仕事をしながら家族を守るという偉業を遂げているといっても過言ではありません。まだまだ難局が続きますが、頑張りましょう。

手洗いやうがい、マスクなどを忘れずに!家族で心掛けていきましょう。